2023.11.24
保育所児童保育要録とは?なにを書けば良いか悩んだときに参考にしたいポイントと文例
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保育施設にて、保育士に求められる仕事のひとつに「保育要録の作成」が挙げられます。
保育要録とはどういったものなのか、基本の情報とともに書き方のポイントなどを解説していきます。
あわせて実際に使える例文もご紹介しますので、なにを書こうか困ってしまったときにはご参考ください。
保育要録とは?
保育要録(保育所児童保育要録)とは、ご自身の施設で預かっている子どもについて詳しく説明した書類のことです。
保育施設から小学校へ進学するために必要で、いわゆる「引き継ぎ」のために使われます。
内容は、主に保育施設における子どもの過ごし方や施設での様子、発達状況や留意事項などが主です。
小学校の先生が目を通したとき、その子についてよく理解できるよう丁寧に記載しなければいけません。
子どもが保育施設を離れても適切な指導を受けられるよう、必要な情報をもらさず書き記しましょう。
保育要録の書き方のポイント
いざ保育要録を記入しようとしても、具体的に何を書けばいいのか悩み、手が止まってしまうこともあるかもしれません。
また、子どもたち全員分書くとなると、どうしても時間がかかってしまうでしょう。
卒園が近づくシーズンに作成することになるため、「ただでさえ卒園式の準備などが忙しいのに……」とつらい思いをしてしまうかもしれません。
スムーズに書くためには、日頃から子どものようすをよく確認し、書くべきことが思いついたらすぐさまメモをとるのがおすすめです。
机に向き合うと「なにを書けばいいかわからない」と悩んでしまう場合でも、日頃の遊びや学びの中では気づくことがたくさんあるでしょう。
また、その際にはできるかぎりポジティブな言い換えを意識しましょう。
例えば「行動が遅い」という印象があっても、そのまま記載するのはNGです。
「マイペースで、周囲に惑わされない」というように、なるべく良い印象になるよう意識しましょう。
小学校の先生が読んだとき、悪い先入観が生まれてしまうことのないよう表現には注意したいものです。
また、丁寧な表現を気にするあまり難しい言葉を多用するのも控えましょう。
なるべくわかりやすい表現を意識し、伝わりやすい内容でまとめられるのが理想です。
保育要録の書き方の流れ
保育要録を書くときは、まずスケジュール作成からはじめていきましょう。
いつまでに、何人分書くのかを踏まえて十分な時間をとっておくことが肝心です。
可能であれば、一人あたりどのくらいの時間がかかるかを測ってみて、逆算しながらスケジュールを組み立てたいものです。
難しければ、先輩保育士にどのくらいの時間がかかるか聞いてみるのもいいでしょう。
早い段階で身近な先輩に相談しておくと、実際に書きはじめて悩んでしまったときも「保育要録のことなんですが……」と切り出しやすくなりますよ。
スケジュールの目処がつき、いざ書きはじめるときには手元に連絡帳や日誌などの資料を用意しておくことがおすすめです。
記載は手書きとパソコン等を使うのと、どちらが自分にとって楽かを考えて決めてください。
いきなり文章を練って書きはじめるのではなく、まずは箇条書きにしながら内容をまとめることも大切です。
ある程度書く内容の目安ができたら、下書き作成に入ります。
このとき、誤字脱字を自動でチェックしてくれるツールを活用するのもいいですね。
下書き作成のあとには、一度時間を置いて内容を読み直すようにしましょう。
時間を置いて読んでも違和感や気になる点がなければ、いよいよ本文を作成します。
完成したら、主任や園長先生に内容を見てもらいましょう。
チェックの際に、細かな点を聞かれることもありますので、資料をすぐ出せるようにしておくと安心です。
保育要録の例文
ここからは、実際に保育要録に使える例文をご紹介していきます。
【ねらい】
◆集団生活において周囲と協力しながらさまざまな問題解決に努める
◆友だちとの関わりの中で、仲間意識を育み他者を重んじる感性を養う
◆基本的な生活習慣を身につける中で、自主性や協調性を育む
◆自然に触れながら、身の回りのあらゆる存在を慈しむ心を育てる
【子どもの特性にまつわる記載】
◆鬼ごっこなど複数人での遊びが好きで、友だちに迷わず声をかけられる
◆はじめて触れるものに対しては慎重に観察するが、友だちが楽しむ姿を目にするうちに関心を見せるようになった
◆◯歳では人見知りがみられたが、◯歳クラス以降は自ら声をかけにいくことも増えた
まとめ
保育要録は書くことが多く、なにを書こうか悩んでしまうこともあるかもしれません。
ポイントさえしっかり押さえれば、フォーマットに合わせて作成できますので今回の内容を参考にしてくださいね。