2023.4.26
保育士は年度末じゃないと仕事を辞められない?年度途中での退職や転職は禁止されているの?
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ページを読んでいくと「実は…」「働き方によって~」とポジティブな方向に話をもっていけるよう
クラス担任などを受け持っている保育士の場合、たいていは年度末までクラスを担当することになるでしょう。
その場合には、年度末以外のタイミングで退職や転職をするのが難しく感じられてしまうのではないでしょうか。
しかし、そうした環境でも「絶対に年度末以外のタイミングでは退職が認められない」というわけではありませんので、覚えておきましょう。
保育士は年度末にしか仕事を辞められない?
保育士の仕事では「転職や退職をするなら年度末」とイメージする人も多いのではないでしょうか。
実際、保育施設によっては就職した際に「転職、退職は年度末にしてください」と頼まれることもあります。
これは、保育施設で導入される担任制度が関係しています。
担当クラスが割り当てられた場合、子どもや保護者にクラスの案内がされる4月から翌年3月末まで、責任を持ってクラスを担当しなければいけません。
そのため、年度途中で辞めてしまうことがないよう施設側からの勧告があるのです。
中には、雇用契約でその旨が定められているケースもありますので、確認しておきましょう。
年度途中に辞めることもできる!
ときには、保育士の仕事をしていてやむを得ない事情で辞めなければいけなくなることもあるでしょう。
そのとき「雇用契約書には年度末でしか辞められないと書かれていたから……」とあきらめる必要はありません。
雇用契約書での取り決めがあったケースでも、基本的には民法上の権利を行使できます。
法律上は、退職を希望する月の前半か前の月までに申し出れば、退職できるのです。
パートやアルバイトであればその期間はさらに短く、退職希望日の2週間前で問題ないとされています。
しかし、これはあくまで法律上の規約の話にすぎません。
多くの現場では「こんなに突然言われても困ってしまう」と、上司や園長から言われてしまうでしょう。
そのため「法律上、年度途中の退職はできるものの、施設に伝えるときにはなるべく早めに相談する」ということを意識しましょう。
退職理由にもよりますが、妊娠や出産、引っ越しや家庭の事情のようなやむをえない場合には、早めに伝えきちんと対応すれば年度途中での退職を検討してもらえるはずです。
年度途中で退職、転職するために覚えておきたいこと
年度途中での退職を検討しているときには、施設側の負担を抑えるためにも、相談するタイミングにも気を配りましょう。
やはり、施設が忙しいタイミングで突然「辞めたい」ともちかけても、上司やほかの保育士も余裕がないため受け入れてもらいにくくなるでしょう。
保育施設では季節ごとに色んなイベントがありますが、それらの準備で忙しいタイミングは、どうしても施設全体がばたばたとせわしなくなります。
そのため、大きなイベントの少ない時期を狙って相談を持ちかけるとよいでしょう。
夏頃や、運動会シーズンを避けた秋頃などが狙い目です。
また、退職の意思を伝えるときには必ず直属の上司や園長に、メールや電話は避けて直接伝えてください。
「気まずいから」と直接話すのを避けると、気持ちも素直に伝わらず邪推されやすくなりますし、相手の印象も悪くなります。
忙しい中で申し訳ない気持ちになってしまうと思いますが「お話したいことがありますので、少しお時間をください」と伝えて、きちんと話すようにしてください。
退職理由は、嘘をつく必要はないもののあまり正直に話しすぎても受け入れられにくくなります。
「人間関係が嫌だ」というような理由であっても、正直に伝えすぎず、例えばストレス故に起きている体調不良に注目しましょう。
診断書をとって提出するというのもひとつの手です。
退職の前にしておくこと
年度途中で退職する際にも、残された保育士が滞りなく業務を遂行できるよう、しっかりと引き継ぎをしなければいけません。
特に担当クラスがある場合には、子どもたちと近い距離で接する中で見えてきた子ども一人ひとりの性格、ご家族についてといったごく個人的な情報も、きちんと引き継いでおく必要があります。
口頭で伝えるだけでは難しいこともあるでしょうから、ノートを作成したり、文書にまとめておいたりと工夫しましょう。
正式に辞めることが決定したら、子どもたちや保護者にもその旨を伝えることを忘れないようにしましょう。
伝え方は、お便りなどを通じて全体へ向けて周知することもあれば、小規模な施設であれば一人ずつ個別に挨拶をすることもあります。
どちらの場合も、これまでの感謝とともに、年度途中の退職となってしまうことについて謝罪を伝えましょう。
伝え方は施設の方針にもよりますので、上司や園長の意見を参考にしてください。
保護者には丁寧に伝える必要がありますが。子どもたちには固い言葉だとうまく伝わらないこともあります。
その際は、わかりやすい表現を使いポジティブな雰囲気で伝えるようにしましょう。
悩んでしまう前に退職や転職を検討しよう
「退職をすると職場に迷惑がかかるのでは」
優しい保育士さんや責任感の強い保育士さんほど、こんな風に考えて自分を追い込んでしまう傾向にあります。
しかし、職場のことを優先するあまりに自分を犠牲にしている状態は、なるべく早く解決すべきでしょう。
保育士同士や保護者との人間関係、給与、手当、労働時間など、不満や納得のいかない点があるのなら、抱え込まずに転職を検討することが大切です。
転職を経験することで、これまで「保育士の仕事とは、こういうもの」「保育施設とは、こういうもの」と考えていた常識が覆るかもしれません。
まとめ
保育士は担当クラスなどがある場合、退職や転職は3月末に行うものと定められやすい傾向にあります。
しかし、どのような場合でも必ずこのルールにのっとラナイといけないわけではなく、法律上は年度途中であっても事前に上司や園長に報告すれば退職しても構いません。
無理をして身体を壊してしまうことがないよう、職場環境に不満があるときには退職や転職を検討しましょう。