2024.8.3
保育士の転職で検討したい保育事務とは?仕事内容はどんなもの?
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保育の現場で働く存在は、保育士だけではありません。
保育施設を運営する上で欠かせない存在となるのが「保育事務」です。
どんな仕事なのか、働き方について詳しく解説していきましょう。
保育事務とは?
保育事務とは、保育施設において事務作業を行う職員のことです。
具体的な業務内容は施設によって異なりますが、経理、人事、労務など幅広く行うこともめずらしくありません。
さらにお問い合わせ対応や保護者対応、訪問者の対応、必要な手続きの代行など多くの業務を担当します。
保育事務は、すべての保育施設に配置されているわけではありません。
保育施設よっては、保育士が保育業務のあいだに事務作業も行うこともあります。
しかし保育士の仕事量が増えてしまうため、保育士の負担軽減を検討する施設では保育事務の担当者が配置されるのです。
保育士が子どもの対応に集中しやすい環境を整えることは、保育事務の大事な仕事と言えるでしょう。
保育事務の仕事内容とは?
一般企業では、総務部の担当者が総務を、人事部の担当者が人事を…というように、それぞれの部門にわかれて業務を担当することになるでしょう。
しかし保育事務の場合、業務内容に関わらずすべての事務業務をひとりで引き受けることが一般的です。
保育事務の主な業務には次のようなものがあります。
◆施設への問い合わせ電話やメールの対応をする
◆施設の備品を購入する
◆保育士やそのほかの職員の給与を管理する
◆保育士の人員配置を考え、勤務表を作成する
◆役所などの機関に提出する書類を作成する
◆会計帳簿の入力や伝票の記入を行う
◆おたよりや掲示物を作成する
◆必要資料を作成する
◆施設内を清掃する
◆その他、施設運営に必要な業務全般
このように、保育施設に関する雑用に広く対応することが主な仕事となります。
清掃などは、別途施設内の清掃員を雇っている施設もありますが、保育事務が代わりに行うこともあります。
詳細は施設によっても異なるので、気になる点は事前に確認しておくと良いでしょう。
保育事務として働くメリット
保育事務という仕事は「保育士」ではなく、あくまで「事務職」です。
そのため、保育士の資格がなくても保育施設で働くことができます。
中には「保育士の資格は持っているけれど、ブランクがあり保育士として働くのが不安」という人もいるでしょう。
保育士の仕事は体力が必要であることや、残業が多いことからブランクがあると働くのが不安に思えるかもしれません。
しかし保育事務なら保育士としての業務は必要なく、事務仕事をこなしながら保育の現場に携わることができます。
子どもたちの成長を身近に感じながら、事務の仕事だけに集中できるでしょう。
そして「保育士の資格を持っている保育事務員」は、とても貴重な存在です。
事務員でありながら、なにかあったとき「少しだけ子どもの対応をお願いします」と仕事を任せることもできるからです。
採用において有利になるため、保育士のセカンドキャリアとしても注目すべきでしょう。
また、前述のように多くの業務を任される保育事務は、事務関連のスキルを伸ばすきっかけになります。
多くの業務を通じてスキルを磨けるので、一度保育事務を経験すればそのほかの職場へ転職したときにも即戦力として活躍できるかもしれません。
保育事務のデメリット
一方で、保育事務のデメリットとして保育の知識やスキルを活かしにくい点が挙げられます。
もちろん、一般企業の事務と保育事務であれば、保育事務の方が保育関連のスキルを求められるでしょう。
しかし「子どもの接し方」「クラス運営の仕方」といった、実践的なスキルを活かすシーンは限られます。
保育士の資格を保有している人であれば「せっかくの資格を活かしきれていない」と物足りなさを感じるかもしれません。
「保育の現場で働きたい」なのか、「保育士として働きたい」なのか、よく考えた上で働き方を決定すると良いでしょう。
とは言え、保育事務であっても保育施設の一員としての働きを求められる機会は少なくありません。
例えば保育施設の体育会や発表会のような行事では、保育事務も出勤を求められることがあります。
保育士でなくとも、サポートとしての活躍を期待されるためです。
その分、土日が削られたり休みが減ったりすることがあるのは、保育事務ならではのポイントと言えるでしょう。
一般企業に比べると、休日が少ないと感じられるかもしれませんので、一定の日数きちんと休みたいという人は事前に休日休暇をチェックしておくことをおすすめします。
まとめ
保育事務とは、保育施設で事務作業を行う事務員のことです。
保育士の資格は必要なく、スキルや経験のない人でも保育施設で働けるのが魅力と言えるでしょう。
保育施設で働きたいと考えている人は、候補に入れてみるのもいいかもしれませんね。