2025.12.18
保育士の派遣の辞め方と手順!契約期間途中でも円満退職する方法
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「派遣先の保育園を辞めたいけれど、契約期間中は無理だと言われないか不安」
「誰にどのタイミングで切り出せば、トラブルにならずに退職できるのだろう」
毎日の保育業務、本当にお疲れ様です。子どもたちの笑顔はかけがえのないものですが、人間関係や待遇、体調不良など、様々な理由で「今の職場を離れたい」と考える瞬間は誰にでもあるものです。
特に派遣という働き方では、雇用主である派遣会社と、実際に働く保育園という二つの関係先があるため、手順を間違えるとトラブルに発展してしまうのではないかと心配になりますよね。
この記事では、派遣保育士さんが トラブルなく円満に退職するための正しい手順 と、最も気がかりな「契約期間途中でも辞められるのか」という疑問への答えを、法律のルールに基づいてわかりやすく解説します。
まずは、退職交渉における「誰に伝えるか」という絶対のルールからお話しします。これを知っておくだけで、退職時のリスクをぐっと減らすことができます。その上で、具体的なメールの文面や、引き止めにあった際の対処法まで、一つひとつ丁寧にお伝えしていきます。
あなたが抱えているモヤモヤとした不安が解消され、次の一歩を自信を持って踏み出せるよう、私たちが持てる知識をすべてお渡しします。ぜひ最後まで目を通してみてください。
目次
保育士の派遣の辞め方は「派遣会社」への連絡が最優先のルール
退職を決意したとき、最初にすべきことは何でしょうか。一番お世話になっている園長先生への報告でしょうか、それとも仲の良い同僚への相談でしょうか。
実は、派遣保育士の場合、 最初に派遣先の保育園へ退職の意思を伝えるのは絶対に避けるべき です。雇用契約の仕組みを正しく理解し、正しい相手に、正しい順序で伝えることが、円満退職への第一歩となります。
派遣先の保育園に直接退職を伝えるのは契約違反のリスクがある
派遣保育士として働くあなたが雇用契約を結んでいる相手は、毎日通っている「保育園」ではなく、「派遣会社」です。お給料を支払っているのも、社会保険の手続きをしているのも派遣会社です。
(指揮命令権)
法律上、業務の指揮命令権(仕事の指示出し)は派遣先の園にありますが、雇用関係(人事権)は派遣元である派遣会社にあります。そのため、退職の意思表示は必ず「雇用主である派遣会社」に行わなければなりません。
もし、派遣会社に伝える前に園長先生に「辞めたい」と話してしまうと、以下のようなトラブルになる可能性があります。
- 園から派遣会社へ「聞いていない」とクレームが入る
- 後任の手配が間に合わず、園と派遣会社の間で契約トラブルになる
- 最悪の場合、契約違反として損害賠償の話が持ち上がるリスクがある
出典)派遣社員の契約途中における退職~急な事態に派遣先企業の担当者が気を付けること
退職の意思表示は希望日の1ヶ月前までに行うのが一般的
では、いつまでに伝えればよいのでしょうか。
一般的には、退職希望日の1ヶ月前までに担当者へ相談するのがマナーであり、多くの派遣会社の就業規則でもそのように定められています。
民法上、2週間前の申し出で退職が可能。
原則、契約期間中は働く義務がある。
※一方的に辞める権利はない
ここで注意が必要なのは、正社員などの「期間の定めのない契約」とはルールが異なる点です。民法上、期間の定めのない契約であれば2週間前の申し出で退職できるとされていますが、派遣のような有期雇用契約の場合、原則として契約期間中は働く義務があり、一方的に辞める権利はありません。
しかし、実務上は1ヶ月前までに「退職の相談(合意退職の申し入れ)」を行うことで、派遣会社と合意の上で円満に退職できるケースが一般的です。1ヶ月程度の猶予があれば、派遣会社は後任の保育士を探し、引継ぎ期間を設けることができるためです。
円満に退職するためには、就業規則を確認した上で、余裕を持って(できれば1ヶ月〜1.5ヶ月前に)担当者に「相談」という形で切り出すことをおすすめします。
出典)退職は何日前までに申し出るべき?法律と辞めるまでにかかる日数 – マイナビ転職
派遣保育士が契約期間の途中でも辞められるケースと判断基準
「契約期間がまだ3ヶ月も残っているけれど、もう限界……」
そのような状況で無理をして働き続けることは、心身の健康を損なうだけでなく、保育の質にも影響しかねません。
原則として有期雇用契約は期間満了まで働くことが前提ですが、法律には例外的に「契約期間途中でも辞められるケース」が定められています。
やむを得ない事由があれば契約期間内でも退職交渉は可能
民法第628条には、「当事者の一方がやむを得ない事由があるときは、直ちに契約の解除をすることができる」と定められています。
ここで言う「やむを得ない事由」とは、客観的に見て働き続けることが困難だと判断される以下のようなケースです。
医師から療養が必要と診断された場合
親や家族の介護が必要となり、就業困難な場合
引っ越しにより物理的に通勤ができなくなった場合
条件と実際の業務が著しく異なる場合
パワハラ等で職場環境が安全でない場合
特に、心身の不調については、医師の診断書があれば非常に強い説得力を持ちます。「迷惑をかけるから」と無理をせず、まずは派遣会社の担当者に正直に状況を相談することが大切です。
出典)契約社員は期間中に退職できる?可能なケースやポイントを紹介 …
契約更新のタイミングで辞めるのが最もスムーズな退職方法
もし、今の状況が「あと少しなら頑張れそう」という場合であれば、最もスムーズで波風が立たないのは「契約期間満了(契約更新のタイミング)」での退職です。
通常、契約終了の1ヶ月〜1.5ヶ月前になると、派遣会社から「次回の契約更新はどうしますか?」という確認の連絡が入ります。このタイミングではっきりと「更新しません」と伝えれば、契約期間を守った上での退職となるため、派遣会社も引き止めることはできません。
理由についても深く追及されることは少なく、「契約満了」としてきれいな形で次のステップへ進むことができます。
出典)派遣を辞めるベストタイミングと最初に伝えるべき相手とは?社会 …
派遣の辞め方の手順を解説!円満退職するための4つのステップ
ここでは、実際に退職を決意してから退職日を迎えるまでの具体的なアクションプランを4つのステップで解説します。この手順通りに進めれば、大きなトラブルになることはまずありません。
まずは就業規則を確認して退職申し出の期限を把握する
行動を起こす前に、まずは手元にある雇用契約書や就業規則を確認しましょう。
そこには「退職の申し出は〇日前までに行うこと」という記載があるはずです。「1ヶ月前」となっていることが多いですが、会社によっては「2ヶ月前」と定めている場合もあります。
ルールを把握した上で行動することで、こちらの誠意が伝わりやすくなり、交渉を有利に進めることができます。
派遣会社の担当者に電話かメールでアポイントを取って伝える
心の準備ができたら、派遣会社の営業担当者に連絡を入れます。
いきなり「辞めます」と伝えるのではなく、まずは「今後の契約についてご相談したいことがあります」とアポイントを取りましょう。
電話で伝えるのが基本ですが、言いにくい場合や記録を残したい場合はメールでも構いません。
件名:今後の契約についてのご相談(氏名)
お疲れ様です。〇〇保育園で就業中の(氏名)です。
お忙しいところ恐れ入りますが、今後の契約更新についてご相談させていただきたいことがございます。
つきましては、お電話または面談のお時間をいただけますでしょうか。
ご多忙の折に恐縮ですが、よろしくお願いいたします。
担当者と話す際は、感情的にならず、「〇月末での退職を希望します」と明確な意思と日付を伝えることがポイントです。
退職理由を聞かれた際はネガティブな内容を避けて伝える
担当者からは必ず退職理由を聞かれます。ここで園の悪口や不満を言ってしまうと、「改善するから残ってほしい」と引き止められたり、担当者の心象を悪くしたりする可能性があります。
本音がどうであれ、退職理由は「一身上の都合」や前向きな理由(キャリアアップなど)、あるいはやむを得ない事情(体調、家庭)にするのが大人のマナーです。
(詳しい伝え方は次章で解説します)
最終出社日までに業務の引き継ぎと貸与物の返却を完了する
退職日が決まったら、最終出社日に向けて準備を進めます。
- ●引継ぎ : 担任業務や係の仕事がある場合は、後任者や職員向けに引継ぎ書(ノート等)を作成します。
- ●返却物 : エプロン、ロッカーの鍵、入館証、保険証など、借りているものをリストアップし、漏れなく返却できるよう準備します。
- ●挨拶 : 最終日には、お世話になった園長先生や職員の方々へのお礼の挨拶を忘れずに。個包装のお菓子などの手土産を用意するとより丁寧です。
「終わりよければすべてよし」と言います。最後まで誠実に対応することで、気持ちよく次の職場へ進むことができます。
派遣を辞める際の退職理由は「個人的な事情」が無難で安全
「人間関係が辛い」「給料が安い」というのが本音だとしても、それをそのまま伝えるのは得策ではありません。
円満退職の秘訣は、「会社側(園や派遣会社)には非がない」というスタンスをとることです。おすすめの理由と言い回しをご紹介します。
人間関係や給与への不満は伝えずキャリアアップ等を理由にする
不満を理由にすると、「時給を上げるから」「クラスを変えるから」といった条件交渉に持ち込まれ、辞めにくくなってしまうことがあります。
あくまで自分自身の前向きな意思であることを強調しましょう。
「他の保育形態(小規模園や企業内保育など)も経験してスキルアップしたいと考えました」
「フルタイムではなく、一度扶養内での勤務に切り替えて家庭とのバランスを見直したいです」
「以前から興味のあった分野への勉強を始めたいと考えています」
このように「次の目標」を理由にされると、派遣会社としても応援せざるを得なくなります。
体調不良や家庭の事情などやむを得ない理由は正直に相談する
一方で、体調不良や家庭の事情がある場合は、隠さずに正直に伝えるべきです。これらは「個人の努力ではどうにもならない事情」であるため、派遣会社も無理に引き止めることはできません。
- 体調不良 : 「医師から腰痛の悪化により、保育業務を控えるよう指導を受けました」
- 家庭の事情 : 「親の介護が必要になり、フルタイムでの勤務が難しくなりました」
診断書がある場合は、それを提示することでスムーズに話が進みます。嘘をつく必要はありませんが、事情を理解してもらいやすい伝え方を工夫しましょう。
出典)退職理由は「家庭の事情」でもいい?好印象の例文や引き止められた時の対応を解説
「言い出しにくい退職」も、私たちがサポートします。
次の職場探しはもちろん、今の職場を円満に離れるための相談から始めませんか? 専任コンシェルジュがあなたの味方になります。
私たちは関西エリアに特化し、保育士さんの「働きやすさ」を第一に考えたお仕事紹介を行っています。
「次は人間関係の良い園がいい」「残業のない園で働きたい」など、まずはあなたのわがままを聞かせてください。
保育士の派遣の辞め方に関するよくある質問とトラブル対処法
最後に、派遣保育士さんが退職時によく直面する不安やトラブルについて、Q&A形式で解説します。
派遣会社が退職を認めてくれない場合は労働基準監督署へ相談
A. 毅然とした態度で対応し、必要であれば公的機関へ相談しましょう。
労働基準法第16条により、あらかじめ損害賠償額を定める契約(辞めたら〇万円払え、など)は禁止されています。また、民法628条の「やむを得ない事由」がある場合や、1年以上勤務している場合(労基法137条)は退職が認められる権利があります。
もし執拗な引き止めや脅しにあった場合は、「労働基準監督署に相談します」と伝えるのが効果的です。一人で抱え込まず、外部の力を借りてください。
バックレや無断欠勤は損害賠償のリスクがあるため絶対避ける
A. バックレ(無断退職)だけは絶対にやめましょう。
いくら辞めたくても、無断欠勤を続けると「懲戒解雇」の対象となり、離職票に傷がつく(経歴に残る)可能性があります。また、引継ぎなしの突然の退職によって園に実害が出た場合、理論上は損害賠償請求の対象になり得ます。
何より、同じ業界内での評判が悪くなると、次の転職活動に響くリスクもあります。どうしても出勤できない場合は、せめてメールや電話で連絡を入れ、退職の手続きを正式に進めるようにしてください。
次の仕事が決まっていない場合は失業保険の受給条件を確認
A. 条件を満たせば受給可能です。
派遣社員の場合、離職の日以前2年間に雇用保険の加入期間が通算12ヶ月以上あれば受給資格があります。
また、「契約更新を希望したのに更新されなかった(雇い止め)」場合や、「体調不良」などの正当な理由がある場合は「特定理由離職者」として、加入期間が6ヶ月以上あれば受給できるケースもあります。
自己都合退職か会社都合退職かによって受給開始時期や給付日数が変わるため、離職票が届いたらハローワークで相談することをおすすめします。











