2023.4.28
ゆりあ先生:派遣の先生インタビュー
948View
派遣保育士歴:8年目
滋賀県大津市 こども園勤務
#派遣保育士として輝きたい
#主役より脇役タイプ
#子どもの記憶に残る先生に
■今の働き方は?
正職員の保育士として 7年経験を積みました。その後派遣保育士として働き始めて今年で8年目。
月~金、10:00~18:00で勤務しています。
今年度は 4歳児を担当。 仲が良く尊敬できる職員さんと一緒のクラスになり
充実した毎日を過ごしています。
■保育士を目指したきっかけは?
私は、三兄弟の長女です。一番下の弟は6歳離れているので小さいころから下の子の面倒をみることが日常でしたし、幼稚園に通っていた時も下のクラスの子たちともよく一緒に遊んでいました。
気づいた時には子ども、特に赤ちゃんが好きでしたね。
母親も元保育士なので、有難いことにそういった気質を受け継がせてもらったのかもしれないですね(笑)。
具体的には進路を決める高校生の時に好きなことを仕事にしたいと思って保育士になると決めました。
そうは言うものの、ピアノも得意じゃないし、人前に出るリーダータイプではないので不安もありましたが、今楽しく保育士として働けているので、同じ境遇で不安がある保育学生さんには”何とかなるよ!”と伝えたいですね。
■ゆりあ先生はどのような性格?
人にすごく関心があると思います。
人間観察が好きで、この人なんでこう思ったのかな?なんでこういう行動をとったのかな?とか見て考えるのが好きです。
人の話を聞くことも好きです。相手に何か良いアドバイスができるというわけではないのですが、私は、”共感してもらいたいときに話したい人”のようです。笑
周りの友人や知人からそんな風に言ってもらえることもあります。
振り返ると保育の仕事って、子どもの心の声を聞いて観察して対応することなので、自分の性格にあった仕事を選べたことはラッキーだったと思っています。
■派遣保育士という働き方を選んだきっかけは?
大学を卒業して新卒で入った保育園で2年経験し、その後転職し別の保育園で5年勤務しました。
この経験は今振り返ると、すごく自分のためになったなと思うのですが、当時は余裕もなく、いっぱいいっぱいでしたし、求められるプレッシャーにこたえることが難しくて年度が終わった5年目で退職しました。
働き方を模索していた時にネットでベルサンテさんが保育のお仕事相談を受けつけていることを知って、すがるような思いで、今インタビューをしてもらっている京都支社に来ました。しかもアポイントなしで(笑)。
でもそこでいきなり来た私に対応してくれたスタッフさんが親身に話を聞いてくれてとても救われました。話しを聞いて頂いたことですごく心が軽くなりましたし今でもあの時のことを覚えています。
■ターニングポイントは?
ベルサンテの派遣保育士という働き方に出会ったことです。
働く園と自分の間に入ってくれる存在が、これだけ自分の心に余裕をもたせてもらえるのだと実感しています。自分には保育しかないと思っています。
前職を退職した時も、他の業種に転職することは考えませんでした。
でも、きっと以前の働き方のままでは、保育職を続けられていなかったかもしれません。
保育にも色んなポジションがありますが、自分が派遣という働き方に出会えて保育職を続けられていることが有難いと思っています。
■派遣保育士としての自分を客観的にみるといかがですか?
私は主役ではなく、脇役に徹することが自分に合っているのだと分かってきました。
決して派遣だからここまでの仕事しかしませんという考えはないです。子どもや保護者さんからは正職、パート、派遣など雇用は関係ありません。
派遣保育士としてできる範囲でベストをつくすことが自分の役割でありプライドです。
ちょっとかっこよくなっちゃうかもしれませんが、このポジションで輝きたいと思っています。
■仕事へのモチベーションは?
現場にいる限りは、やっぱり必要な先生だと思われたいのかもしれませんね。
雇ってよかったなと思ってもらいたいです。有難いことに今の現場から、感謝の言葉を頂くこともあります。
先日も夕方のシフトが新人さんばっかりになったときに、「ゆりあ先生がいるから安心」だとか「ゆりあ先生がいたら大丈夫だね!」とかサラッと言って頂いて嬉しかったです。
園での面談もあるのですが、自分のことを評価して下さっているなと実感しています。
自分ができる範囲で頑張った積み重ねが周りからの声というかたちで還元されたときに自信になって、さらにモチベーションに繋がっているのかなと思います。
■保育で大切にしていることは?
「子どもを子どもとして見過ぎない」ということでしょうか。
子どもが大きくなった時に自分で判断していかないといけないことが多くなるのでそれに向けて、自分で考えて行動できるように指示を出し過ぎないようにしています。
その為には、環境設定や声掛けのタイミングとか気を付ける必要があるので、日々勉強して他の先生ともコミュニケーションをとりながら子どもと向き合っていますね。
あとは否定語もなるべく使わないように意識しています。どう言い換えたら子どもがやる気になったり、理解できるかを考えて声かけしてみるのが好きなんです。
うまくいったときはやった!と思いますし、今回ダメだったな~というときは次変えてみよう!と思います。なぞ解きしてる感じですよね(笑)。
先日うまくいった声かけがありました。おかたづけが苦手な子どもに注意するのではなく、逆に何も言わずに周りの子どもたちに向けた声かけをしたことで、対象となる子がやる気になってかたづけを頑張ってくれました!
言葉や行動一つで子どもの成長に大きくかかわるので、難しさもありやりがいも感じています。
■「やっぱり、保育っていい」と思う瞬間は?
最近すごく嬉しかった出来事なのですが、4年前に私が1歳児クラスを担当した子どもが今年の3月に卒園したんです。
当時トイレトレーニングで苦労した子どもの保護者さんと卒園前に話す機会があって、「あの時、恐竜のパンツ穿いて頑張りましたよね!お母さんも何回も洗ってくれてこんなに大きい荷物を持って帰られてお疲れ様でしたね!」と何気なくお話しました。
そしたらお母さんが、「パンツの柄まで覚えてくださっているのですか!それだけ愛情もって保育してくれていたゆりあ先生にみてもらえてよかったです! 」と言ってもらえた時は感動しました。
保育園は子どもや保護者さんにとって、社会につながる初めての場所としてとっても重要だと思っていますし、そこで自分がわずかでもいいので子どもとって”記憶に残る先生”になれたら嬉しいですね!
■これから先のお考えは?
有難いことに今の園で勤務して7年目になります。後輩もたくさん増えてきて、先輩や上司からも後輩指導という役割にも協力してもらえたら嬉しいとお声をかけてもらっています。
私自身も、最近保育はやっぱりチームワークが大切だと身に染みて感じています。派遣というポジションでもあるし、自分はリーダー的気質が少ないのでどうやって思っていることを伝えればよいか試行錯誤の毎日で悩むこともあります。
でも、雇用に関わらず年数を重ねていくことで求められることは変化しますし、変化することが自分自身の成長につながると思っています。
派遣という働き方が自分にフィットしたことによって少し心にも余裕がでてきています。
この前も本屋さんに行って保育に関わる本を読んだり、YouTubeで療育関係のチャンネルをみたりすることもあります。今の働き方を変えずに、でも常に自分ができる範囲は広げながら充実した毎日を送れたらいいなと思っています。
■大切にしている言葉は?
人こそ人の鏡
【編集後記 fromゆりあ先生担当の保育コンシェルジュより】
ゆりあ先生、取材のご協力本当にありがとうございました!
いつも訪問するときに笑顔でお話してくださいますが、なかなかここまで本音でお話を伺う機会がなかったのですごく嬉しかったです。
今回改めてお話をじっくり聞かせて頂き、ゆりあ先生の内に秘めた仕事への責任感、子どもに対する愛情を強く感じました。
自分主体ではなく、常に人をみることで自分自身を見直し、出来ることを実行する。
まさに大切にしているお言葉を体現されていますね!
初めてご来社頂いたときに対応した弊社スタッフも当時のことをしっかり記憶していました。「ゆりあ先生、今も頑張っているよ~」と伝えると、とても嬉しそうで長く活躍してもらえてうれしいね!と盛り上がりました。
これからもしっかりサポートしていきますね!
お忙しい毎日だと思いますのでどうぞご自愛ください!
・・・・・・
インタビュー・文・構成 : 野間直樹
写真 : 黒田彩加