2019.9.20
男性保育士は需要がある?男性保育士だから担える役割
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保育士は女性がほとんどで、男性保育士が少ないのが現状です。保育士不足の解決が叫ばれている昨今、男性保育士の需要が伸びています。
では、具体的に男性保育士はどのような需要があるのでしょうか? 「男性保育士だから担える役割」に注目して解説します。「男性保育士が少ない理由」についても解説していますので、あわせてお読みください。
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男性保育士の人数
厚生労働省が公表した「保育士等に関する関係資料」によると、平成27年時点での保育士登録者数は約119万人でした。そのうち勤務者数は約43万人で、潜在保育士(資格を保有しているが勤務していない)は約76万人となっています。
保育士登録者数の約119万人の男女の比率は、女性保育士が1,136,000人に対し、男性保育士は50,000人です。パーセントで比較すると、女性保育士が96%で、男性保育士はわずか4%。この数値を見るだけでも、いかに男性保育士が不足しているかわかります。
男性保育士だから担える役割
保育の仕事は力仕事が多く、子どもと遊ぶのにも体力がいります。一般的には男性のほうが筋力は多いので、女性保育士からすると力仕事を任せられるのは心強いです。
防犯面でも、男性保育士がいると安心できます。体力に自信がなくても、男性がいるだけで不審者は警戒するものです。園からすると男性保育士がいると頼りになりますし、保護者の安心感も高まるでしょう。
男性保育士は、父親の役割を担えるのも大きなメリットです。子どもたちからすれば、頼れるお兄さん的な存在だけでなく、お父さん的な存在でもあります。
シングルマザーのご家庭だと、子どもが父親はどういった存在かを感じるのが難しいですが、男性保育士なら父親の役割を担えるでしょう。兄弟のいない子だと、お兄さんとして頼れるのも男性保育士だからこそ担える役割です。
男性保育士は、トイレの問題にも活躍します。園外で男の子のトイレの付き添いをするとき、女性保育士だと中まで入って見守れません。男性保育士がいれば、男の子のトイレに中まで付き添えます。
性別によって仕事を分けるかどうかは難しい問題ですが、保育士の場合、どうしても男性と女性で担える役割が異なります。男性保育士だからこそできる仕事があるのは事実です。
男性保護者からすると、女性保育士は相談しにくいことも、男性保育士なら相談しやすいという心理もあるでしょう。男性同士だから相談できることもありますし、行事やイベントのときに男性保育士がいると話しかけやすいと思います。
保育士不足が深刻化している昨今、これから男性保育士が担う役割はどんどん大きくなっていくでしょう。
男性保育士が少ない理由
保育は体力が必要ですし、力仕事もあります。体力のいる職業にも関わらず、男性保育士が少ないのは、どうしてでしょうか?
理由はいくつかあります。保育士は女性中心の職業というイメージが強く、男性が入っていきにくい職場であるのはひとつの理由です。多くの保育園が更衣室やロッカールーム、トイレが男女兼用になっているので、男性保育士は働きにくさを感じることでしょう。
保護者の中には、男性保育士がおむつ替えやトイレの付き添いするのを嫌がるケースもあります。これは難しい問題ですが、女の子のおむつ替えや着替えを男性保育士に担当してほしくない、という意見があるのは事実です。
保育士は保護者との信頼関係を築くことが大事です。おむつ替えやトイレの付き添いの問題も、信頼を得ることが解決の糸口になるでしょう。
給与面も男性保育士がなかなか増えない理由のひとつです。保育士の給与や待遇の改善が進んでいるとはいえ、決して高いとはいえません。男性の園長が少ないことからも、出世の期待値が低いのも男性保育士が少ない理由といえるでしょう。
男性保育士の活躍が期待される
男性保育士は、決して需要が少ないわけではありません。男性保育士を求めている保育園は多いですし、待機児童問題の解決の一手として、これから需要が増えていくことが予想されます。
女性中心の職業なので、男性は気後れするかもしれませんが、きっと頼りにされることでしょう。子どもたちにとっても男性保育士は貴重な存在なので、引っ張りだこになるかもしれませんね。
解決すべき課題は多々ありますが、「子どもが好き」な男性は、保育士を目指してみてはどうでしょう。
おわりに
保育士の給与や待遇は改善されつつありますし、男性保育士が増えれば、男性も働きやすい職場になっていくでしょう。複数の男性保育士が働いている保育園もあるので、そういった職場を探すのもひとつの方法です。先輩方の働き方を参考に、男性保育士への道を考えてみてください。