2024.5.14
保育士は残業が多いって本当?残業代は出る?どんな保育施設でも残業は絶対あるもの?
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保育士の仕事というと「多忙」「残業が多い」とイメージする人も多いのではないでしょうか。
実際のところ、保育士の仕事は残業がどれくらい多いのでしょうか?
平均の残業時間や残業代といった保育士の労働環境について、改めて解説していきましょう。
保育士は残業が多いって本当?
保育士の仕事について「忙しい」というイメージを抱いている人は、保育士でも、そうでない人でも多いのではないでしょうか。
特に「保育士は残業が多い」という話を耳にしたことがある人もいると思います。
このように語られるのは、保育士の仕事がどうしても労働時間が長くなりやすいためです。
保育士は、日中には預かった子どもたちと遊んだり、学んだりと一緒に過ごします。
夕方ごろから続々とお迎えがあり、すべての子どもを保護者へ引き渡すことができたら、ようやく事務作業に着手できます。
場合によっては、ほとんど夜と言っていい時間にまで仕事をしなければいけなくなるかもしれません。
それでも終わらなければ仕事を持ち帰り、自宅で終わらせる必要があります。
このような日が続くことで、保育士は慢性的に残業が多くなってしまうのです。
さらに、こうした残業では残業代が支払われないこともめずらしくありません。
厚生労働省の定めによって、保育士の仕事は「1日あたりの労働時間が原則8時間まで」と決められています。
しかし実際のところ、この時間だけではすべての仕事を終えるのは難しいでしょう。
結果として残業代が出ないままに、サービス残業を行うことになってしまいます。
保育士の実際の残業時間は平均してどれくらい?
厚生労働省によると、保育士は平均して月に4〜5時間の残業があるという調査結果が出ています。
この結果だけ見ると「思ったよりも残業が少ない」と感じるかもしれませんね。
しかし実際のところ「報告されている残業時間」と「実際の残業時間」がまったく同じとは限りません。
例えば前述のように、自宅に持ち帰って行う業務は具体的に何時間くらい費やしているのか、ほかの人にはわかりません。
持ち帰り残業について、都度施設に申告しているという人も少ないでしょう。
結果として「実際には残業が発生しているけれど、施設側はきちんと把握していない」という状況にもなります。
このように見えないところで行われるサービス残業が報告されている残業時間よりもかなり多い……という状態もめずらしくないでしょう。
報告されている平均残業時間が短いからといって「保育士の残業は短い」とは言えないでしょう。
保育士は残業代を受け取れない?
前述の通り、保育施設によっては残業代が支払われないことがあります。
もちろんすべての保育施設がそうではありませんが、残業の多さに対して支払いが十分でないことは、多くの保育士が抱えている不信感と言えるでしょう。
保育士は、残業や長い勤務時間が「普通のこと」になってしまっている節が否めません。
その場合「保育士はみんな残業代はもらわずに残業している」「保育士の働き方はこれが普通」という考えにつながりやすいでしょう。
施設によっては時間外手当の管理そのものがされていないこともあります。
その場合には、いくら個人の保育士が訴えかけてもなかなか改善しにくいでしょう。
保育士の働き方に悩んだときの対処法
保育士が働き方に疑問を感じたとき「みんな頑張っているから」「どこの保育施設も同じだから」と考えるかもしれません。
しかし実際のところ、残業の有無や残業代が出る、出ないといった働き方は保育施設によってまったく違います。
多くの保育施設で残業代が支払われにくい状態だったとしても、すべての施設で必ず残業代が出ないわけではありません。
しっかりと求人を探せば、理想の働き方ができる施設を見つけられるでしょう。
残業代がしっかり支払われる施設や、そもそも残業のない施設もあります。
現在の職場での働き方に納得できていないのなら、転職を検討しましょう。
「保育施設はどこも同じ」と考えずにしっかり求人を探せば、自分に合った施設を見つけられます。
まずは、自分にとってどのような施設が理想の条件となるのか考えてみてください。
まとめ
保育士は残業が多い、残業代が出ない……とイメージする人は多いと思いますが、実際に多くの保育施設で残業がきちんと管理されていないケースがあります。
しかし「保育施設はどこも残業が多い、必ず残業代が出ない」というわけではありません。
現在の職場の働き方に納得がいっていないのなら、残業のない施設や残業代が出る施設の転職を考えてみましょう。