保育士は「叱らない」方がいい?叱ると怒るの違いは?どんな対応が正解?

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2022.12.2

保育士は「叱らない」方がいい?叱ると怒るの違いは?どんな対応が正解?

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保育の現場にいると、どうしても子どもたちを叱る機会があるのではないでしょうか?

しかし「叱る」「怒る」「注意する」といった対応の違いは難しく、どのような対応が正解なのか悩んでしまうこともあるでしょう。

そこで「叱らない」を意識した保育について、改めて考えてみませんか?

そもそも「叱る」とは?

毎日の保育生活で「叱ったことがある?」とたずねてみた場合、多くの保育士さんが「ある」と答えるのではないでしょうか。

一方で「叱る」とはどんなものなのか説明してくださいと言われたら、悩んでしまいませんか?

調べてみると、叱るの定義には「強い態度で責める」というニュアンスが含まれているようです。

つまり、保育施設で「叱る」というのは、子どもを相手に「強い態度で責めている」ということです。

そのように考えてみたときに「普段、保育士として注意はしているけれど強い態度で責めることはない」という結論に達することもあるでしょう。

その場合は、定義としては「叱る」には当たらないのです。

確かに、ときには「子どもの安全を守るために強く言い聞かせるようにする」という態度を取ることにも意味があります。

一方で、子どもに限らず大人であっても「責められる」ことで萎縮したり、素直に謝れなくなってしまうこともありますよね。

「強い態度で責める」以外にも、子どもに気持ちを伝える方法はあるので、そうした方法を身につけておきましょう。

保育士は子どもたちに叱る以外になにができる?

子どもたちになにかを伝えたいときや注意したいときには、叱る以外の方法を検討しましょう。

諭したり、言い聞かせたりと言った手順を踏むことによって、少なくとも「責める」ことをせずに済むようになるかもしれません。

例えば、子どもたちがなにかよくないことをしてしまったときには、どうしてそのような状態になってしまったのか、子どもと一緒に考えてみましょう。

一方的に叱る、責めるのではなく、同じ目線に立って冷静に考えてみることによって、子どもも今一度状況を見直せるようになります。

結果として「起きてしまったことについて強く責められる」のではなく「どうやってよくないことを未然に防ぐか考える」ことができるようになります。

例えば、子どもがよくない行動をとってしまう裏には環境に対する不安や緊張、不快感があるかもしれませんよね。

「だめだと言われていたことをやってしまった」という行動の裏には「だめだとわかっていても、個人的な不安を解消するためにやってしまった」という理由があるかもしれません。

なぜなら、子どもによって外的な刺激に対する反応がまったく違います。

大人にとっては特になにも感じない音や光でも、「うるさい」「眩しい」と感じる子もいるでしょう。

自分にとって強すぎる刺激が続いている状態は、大きなストレスとなってしまいます。

結果として「お外に出ちゃだめだよ」と言われていたのに、現状のストレスからなんとか逃げ出すためにお外へ出てしまった……、というような理由があるかもしれません。

「外に出るなと言われるのに出た」という結果のみに注目していると、どうしても「なんで出たの?」「出ちゃいけないって言ったのにわからない?」と叱りたくなってしまうでしょう。

そんなときにこそ、同じ目線に立って冷静に考えることが大切です。

子どもと一緒に考えてみることの重要性

子どもと一緒に考えてみると、一方的に正しいあり方を押し付けるのではなく、子ども自身に考えさせ、本人なりの正しさを探すことができるようになります。

もちろんときには「教える」ことも大切ですが、なにからなにまで「正しい答えを大人が一方的に明け渡す」という状態では、子どもから考える余地を奪ってしまいます。

ただ叱るのではなく、なにか問題があったとき「どんな状態だった?どう思った?」とふりかえらせてみましょう。

合わせて、ほかの人が関わるトラブルなら「◯◯ちゃんが言ったことで、相手はどう思ったかな」というように、相手の気持ちを考えさせてみるのも大切です。

子どもへ真摯に問いかけていくと、子どもも起こったトラブルについて客観視ができるようになっていきます。

自らの言動を正確に振り返るためには、その時の感情や「あっちが先にいじわるをした」と言った情報はわきに置いて、淡々と起きたことについて考えていくのが大切です。

それでもわからない場合には、一緒に深呼吸をしたり、お茶を飲んで落ち着かせたりしましょう。

いったん落ち着くと、より素直に対応できるようになるかもしれません。

叱りたくなったら自分を見つめ直すのも大事

毎日忙しい保育の現場では、つい反射で子どもたちを叱ってしまうこともあるでしょう。

叱らない限り耳を傾けてくれない子どもには、できるだけ叱らないようにと考えていてもつい叱ってしまうこともあるかもしれません。

そんなときは、保育士さんも一度立ち止まってその場を冷静に見てみるといいかもしれません。

◇外に出ちゃだめと言われていたのに出てしまった……室内の環境が耐え難かった?気温や湿度は適切?子ども同士のトラブルはなかった?
◇お友達を叩いてしまった……その日の2人のやりとりはどのようなようすだった?なにをしていた?前日、前々日はどうった?
◇おもちゃや備品を投げたり壊したりした……子どもの感情はどのような状態だった?ふざけていた?怒っていた?なにか伝えたいことがあった?

このような部分へ目を向けてみると、子どものより素直な気持ちが見えてくるかもしれません。

まとめ

子どもがよくないことをしてしまったときには、「叱らない」を意識してみましょう。

叱るのではなく一緒になって考えたり、優しく諭したりすることで子どもが自分で考えることにつながりますよ。

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