保育士の転職市場動向レポート【関西エリア版・2025年10月版】

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2025.11.20

保育士の転職市場動向レポート【関西エリア版・2025年10月版】

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はじめに

関西エリアで保育士のお仕事を探されている皆様、こんにちは。「ほいコレ」を運営するベルサンテスタッフです。

※プライバシー保護と、個別の数値よりも全体の傾向をお伝えすることを目的として、応募の絶対数は非公開としております。

「転職活動、いつ始めるのがいいんだろう?」「今って、求人は多いのかな?」「私と同じような年代の人も活動しているのかな?」

お仕事を探されていると、ご自身の状況を客観的に見つめ直したくなったり、市場全体の動きが気になったりすることがあるのではないでしょうか。

この記事では、そんな皆様の疑問や不安に少しでもお応えできればと思い、2025年10月に私たち「ほいコレ」に寄せられた応募データを分析し、最新の転職市場の動向をレポートにまとめました。

この記事を読んでいただくことで、「今、どんな人が、どんな想いで保育のお仕事を探しているのか」という、市場の「生の声」を感じていただけるはずです。ご自身の転職活動のヒントとして、ぜひ最後までお付き合いください。

レポートサマリー

まずは、今回のデータ全体から見えてきた、特筆すべき2つのポイントを先にご紹介します。

ポイント1

「資格なし」応募者の大きな存在感と、保育業界の多様性

応募者全体の43.2%が「資格なし/不明」の方々でした。これは、保育士資格をお持ちの方(56.8%)とほぼ同等の割合です。

保育の現場が、保育補助、調理補助、清掃、事務など、多様な役割によって支えられている証拠です。

ポイント2

60代以上の応募者が、20代・30代を上回る活発な動き

年代別で見ると、 「60代以上」の応募者構成比(10.8%)が、「20代」(7.9%)や「30代」(9.2%)を上回る という、非常に興味深い結果が出ました。

シニア世代の豊富な経験が活かせる「生涯の仕事」として認識されつつある傾向です。

いかがでしょうか。これらのサマリーだけでも、現在の保育士転職市場の「リアルな姿」が少し見えてきたかもしれません。

ここからは、これらのインサイトを裏付ける詳細なデータを、項目ごとにじっくりと見ていきましょう。

【1】年代別応募者データ:全世代が動く市場、突出する「60代以上」

まず、応募者の皆様の「年代」の構成比を見ていきます。年代が判明しているデータのみを抽出し、その構成比でグラフを再構築しました。

年代別応募者構成比

10代
1.7%
20代
7.9%
30代
9.2%
40代
6.9%
50代
7.7%
60代以上
10.8%

シニア世代の就業意欲の高さが顕著に

このデータにおいて、年代が判明しているカテゴリの中では、 「60代以上」の構成比(元のデータで10.8%)が、「20代」(7.9%)や「30代」(9.2%)といった他のどの世代よりも高くなっている 点です。

一般的に転職市場の中心とされる20代、30代を上回っているという事実は、保育の現場がいかに幅広い年代の方に開かれているかを示しています。

60代以上の方々から寄せられる声

  • >「子育てはとうに終わったけれど、やっぱり子どもと関わる仕事がしたい」
  • >「フルタイムは体力的に難しいけれど、週3日、午前中だけなら働ける」
  • >「孫の世話とはまた違う、”先生”として子どもたちの成長を見守りたい」

これらの声からは、単なる「生活のための仕事」としてではなく、「社会とのつながり」や「自己実現」として、保育の仕事を選ばれている様子がうかがえます。

保育園側も、特に早朝や夕方の延長保育の時間帯など、短時間でもサポートしてくれるベテランの存在は非常にありがたいものです。豊富な人生経験に裏打ちされた子どもへの温かい眼差しは、若い保育士さんや保護者の方々にとっても、大きな安心感につながります。

シニア層と流入経路の関連性(考察)

ここから一歩踏み込んで考えると、60代以上の応募者がこれほど多い背景には、「Webでの仕事探しの一般化」があると考えられます。これまで折込チラシやハローワークが中心だったシニア層の仕事探しが、スマホでの検索へとシフトしています。

私たちも、シニア層の方が利用しやすいよう、「年齢不問」「ブランクOK」といったキーワードでの情報発信を強化していく必要性を強く感じています。

年代や経歴を気にされる前に、まずは「ちょっと気になる」というそのお気持ちを、私たちにぶつけてみていただけると嬉しく思います。

【2】資格の有無:市場の約半数が「資格なし/不明」。広がる保育の裾野

次に、応募者の皆様の「資格の有無」に関するデータです。これは、サマリーでも触れた通り、非常に大きなインサイトを含んでいます。

資格あり

56.8%

(保育士・幼稚園教諭など)

資格なし/不明

43.2%

(市場の約半数を占める)

「保育士」だけが保育の仕事ではない

この 「43.2%」 という数字は、私たちにとっても改めて、保育業界の門戸の広さを示すものとなりました。

「資格なし」と聞くと、「保育園で働けるの?」と疑問に思われるかもしれません。しかし、実際の保育現場は、多様な専門性を持つスタッフの連携によって成り立っています。

保育補助
資格を持つ保育士さんのサポート役です。お散歩の準備、お昼寝の見守り、園内の清掃・消毒など、縁の下の力持ちとして欠かせない存在です。
調理スタッフ
子どもたちの健やかな成長を「食」で支える重要なお仕事です。資格(栄養士・調理師)が求められる場合もあれば、無資格OKの調理補助の募集もあります。
子育て支援員
自治体が行う研修を修了することで取得できる資格です。保育補助や小規模保育、学童保育などで活躍の場が広がります。「資格なし」の方が最初の一歩として目指されるケースも多いです。
事務・その他
園の運営を支える事務スタッフや、送迎バスの運転手さんなども、子どもたちの安全な園生活を守る大切な一員です。

「資格なし/不明」の43.2%の方々は、こうした多様な入り口から、保育という世界に関わろうとされているのです。

資格保有者と無資格の方へのアプローチ

私たち「ほいコレ」は、そうした不安に寄り添うことを何よりも大切にしています。保育業界は、皆様が思っている以上に、ブランクのある方や未経験の方を歓迎しています。なぜなら、現場は常に「子どもが好き」という温かい心を持った人を求めているからです。

もし、この記事を読んでくださっている方の中に、「資格はあるけど、自信がない」という方がいらっしゃいましたら、ぜひ一度、私たちにご相談ください。まずは保育補助から始めて、勘を取り戻していくという働き方もあります。あなたがお持ちの「資格」と「経験」は、決して色褪せてはいません。

「資格なし」の方へのアプローチ

無資格からのスタートを希望される方に対し、私たちエージェントは「不採用」とするのではなく、子育て支援員研修のご案内や、資格取得支援制度のある園のご紹介など、キャリアアップの道筋を提示することが求められていると感じています。保育人材不足が叫ばれる今、「資格がない」ことは決して「働けない」理由にはなりません。

【3】エリア別データ:兵庫・大阪が牽引。関西圏の活発な動き

続いて、応募者の皆様がどのエリアでお仕事を探されているかを見ていきます。これは、私たち「ほいコレ」が関西(大阪)に本社を置いているため、当然ながら関西圏のデータが中心となりますが、その中でも地域ごとの特徴が見て取れます。

エリア別応募者構成比(ユニーク応募者数ベース・上位エリア)

兵庫エリア
12.5%
神戸市、尼崎市など
大阪市内エリア
12.1%
北区、中央区など
大阪府(市区町村不明)
7.5%
具体的な指定なし
北摂エリア
7.5%
豊中市、吹田市など
名古屋市内エリア
6.9%
(東海支社の管轄エリア)
関東エリア
6.9%未満
(関東支社の管轄エリア)

阪神間の保育ニーズの高さ

データ(エリア判明分)を見ると、 「兵庫エリア」(12.5%)がトップ、次いで「大阪市内エリア」(12.1%) 、そして「北摂エリア」(7.5%)と続きます。

「兵庫エリア」は、特に神戸市や、大阪へのアクセスが良い尼崎市・西宮市・伊丹市といった、いわゆる「阪神間」と呼ばれる地域での応募が活発です。これらの地域は、ファミリー層の流入が続いていることに加え、古くからの住宅地も多く、保育の需要が非常に根強いエリアです。

「大阪市内エリア」も同様に、タワーマンションの建設ラッシュなどに伴う都心部での保育ニーズの増加が背景にあると考えられます。また、交通の利便性が高いため、広域から求職者を集めやすいという特徴もあります。

「北摂エリア」(豊中市、吹田市など)も、伝統的に教育・子育てへの関心が高い地域であり、質の高い保育を求める保護者のニーズに応えるため、多くの保育施設が人材を募集しています。

私たち「ほいコレ」は大阪・梅田に本社を構え、特にこの阪神間~大阪市内~北摂エリアの求人情報に強みを持っています。地域に根差したエージェントだからこそわかる、各園の雰囲気や働きやすさといった「生の情報」を、皆様にお届けできると自負しています。

ご自身で地図を見ながら求人を探すのは、なかなか骨が折れる作業です。ぜひ、地域の交通事情や保育事情に詳しい私たちに、皆様の「通える範囲」をお聞かせください。

【4】流入経路:求人検索エンジンが主流。応募の「入り口」の変化

※ここからの分析は、一人の求職者が複数回応募するケースも含めた「総応募数(応募件数)」ベースでの分析となります。

次に、皆様がどのような「きっかけ」で、私たち「ほいコレ」の求人に応募してくださったか、その「流入経路」のデータを見ていきます。これは、現代の転職活動のスタイルを色濃く反映しています。

流入経路構成比(総応募数ベース・上位5経路)

Indeed (13.8%)
13.8%
スタンバイ (12.9%)
12.9%
広告(Yahoo) (11.0%)
11.0%
広告(google) (10.8%)
10.8%
求人ボックス (10.6%)
10.6%

求人検索エンジン経由の「ライトな応募」が半数近くを占める

このデータは、これまでの「年代不明」「資格不明」が多かった理由を、明確に裏付けています。

上位5経路のうち、実に3つ(Indeed、スタンバイ、求人ボックス)が、いわゆる「求人検索エンジン」と呼ばれるものです。これらだけで、全応募の約37%(上位5経路の中でも大きな割合)を占めています。

求人検索エンジンの特徴は、「Googleで検索するように、手軽に仕事を探せる」ことです。スマートフォンの検索窓に「保育士 パート 大阪市」と入力するだけで、様々な転職サイト(私たち「ほいコレ」も含む)の求人が一覧で表示されます。

そして、多くの場合、応募ボタンを押すだけで、詳細なプロフィール入力(生年月日や資格情報)なしにエントリーが完了します。

この事実は、転職活動の「常識」が変わりつつあることを示しています。かつてのように、じっくりと履歴書・職務経歴書を準備し、覚悟を決めて「応募する」というスタイルではなく、「まずは気になる求人をキープする」かのように、気軽に応募ボタンを押すスタイルが主流になっているのです。

私たちエージェントは、この変化を「応募者の熱意が低い」などと捉えるのではなく、むしろ「より多くの方と出会えるチャンス」と捉えています。その「気軽な一歩」から、いかに「この人に相談してよかった」と思っていただける関係性を作れるか。私たちの真価が問われていると感じています。

おわりに

今回のレポート、いかがでしたか?

2025年10月の応募データからは、「幅広い年代の方が活躍していること」「人気エリアがどこなのか」といった、あなたの転職活動のヒントが見えてきたのではないでしょうか。

特に、ご自身の年齢や経験、希望する働き方に合わせて戦略的にエリアや応募媒体を選ぶことが、転職活動を成功させる上でとても大切だと言えそうです。

このレポートが、あなたの素晴らしいキャリアを築くための一助となれば、私たちもとても嬉しいです。「ほいコレ」では、これからも転職に役立つ情報をお届けし、あなたにピッタリの職場が見つかるよう、全力でサポートさせていただきます。いつでもお気軽にご相談くださいね!

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