保育士の「借り上げ社宅制度」とは?利用するメリットと注意点を解説

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2021.11.6

保育士の「借り上げ社宅制度」とは?利用するメリットと注意点を解説

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保育士さんの中には、給与に不満があったり、思うように貯金ができずに焦りを抱いていたりする人もいるのではないでしょうか。

そうした保育士さんは、「借り上げ社宅制度」の活用を検討してみるのもいいかもしれません。

今回は「借り上げ社宅制度とは?」「どのようなメリットがあるの?」といったポイントを解説していきましょう。

借り上げ社宅制度とは?

借り上げ社宅制度とは、勤務先が契約している社宅に従業員が住むことによって、従業員の家賃負担を抑える制度のことです。

保育業界のケースでは、保育施設が「保育士宿舎借り上げ支援事業」という業界独自の制度を利用し、用意された物件に保育士が住むことになります。

保育士宿舎借り上げ支援事業は、保育施設で働く保育士のために宿舎を借り上げると家賃の全額もしくは一部を国や自治体によって補助してもらえるという制度です。

人材不足や定着率の低さが嘆かれている保育業界において、保育士の離職を防ぎ保育士が働きやすい環境を築きながら、保育施設の負担を減らすために展開されています。

ただし、すべての自治体で必ず展開されている制度ではありませんから、利用を希望する保育士は自治体と保育施設にそれぞれ確認をとるとよいでしょう。

こちらの制度によって紹介される物件は職場の近くにあり、場合によっては複数の物件から希望のものを選べることもあります。

家賃の補助額条件は自治体によって違うものの、だいたい月8万円ほどとなり、保育士自身による負担額はだいたい1~2割程度が目安です。

自己負担分は給料から天引きされ「手当として家賃分を受け取る」というわけではない場合が多いため、あらかじめ確認しておくとよいでしょう。

保育施設の借り上げ社宅制度はどんな人が利用できる?

借り上げ社宅制度の詳細は自治体ごとに違いますが、目安として以下のような利用条件があります。

◆保育士資格の有資格者
◆自治体内での転職をしていない
◆非常勤勤務ではない
◆勤務年数が指定の年数以下
◆単身者である

これらの条件に当てはまっていて制度を利用している場合、当てはまらなくなった段階で利用資格がなくなります。

例えば、単身者として制度を利用しているのであれば、結婚をきっかけに引っ越しをしなければならないこともあるため注意しましょう。

借り上げ社宅制度を活用するメリット

借り上げ社宅のメリットは、なんと言っても月々の負担を減らせることでしょう。

一人暮らしをしている保育士は特に、毎月の家賃が大きな負担につながっていくのではないでしょうか。

家賃のことを考えて、遠方の職場まで実家から通っているという保育士もいるかもしれません。

しかし借り上げ社宅制度を利用すれば、月々の負担を効果的に抑えることができます。

個人的に賃貸物件を契約するときには空いた時間を見つけて住宅情報を集め、不動産屋に足を運ばなければいけませんが、借り上げ社宅制度を活用すれば手間を省くこともできます。

契約時に必要な初期費用や更新料といった諸経費もかかりませんので、結果的に出費を抑えることにつながるでしょう。

また借り上げ社宅制度は、住宅にまつわる費用を手当として受け取れる住宅手当と違い、所得税に影響を与えません。

住宅手当の場合は受け取る金額が増えるとその分税収も上がってしまいますが、借り上げ社宅制度であれば無関係です。

さらに、家賃は天引きされるため自分で振り込む手間がないのも魅力です。

借り上げ社宅制度を利用するときの注意点

さまざまなメリットがある借り上げ社宅制度ですが、利用時には注意しなければならないこともあります。

まず、借り上げ社宅制度を利用するときには、住む物件を自由に選ぶことができません。

あくまで施設側から指定された物件に住む場合のみ、制度が適用されます。

住みたい場所が決まっていたり、物件の間取りや設備に希望があったりとこだわりの強い保育士の場合、理想の物件にめぐりあうことが難しくなることもあるでしょう。

「どうしても譲れない!」という希望があるのならば、個人的に契約したほうがよいかもしれません。

また、借り上げ社宅制度は多くのケースで入居期限が決まっています。

そのため、期間が満了すると物件から退去しなければならなくなる可能性があります。

「聞いていない!」、「突然退去しろと言われた!」という事態にならないよう、入居の前に期間を確認しておきましょう。

まとめ

給与や手当に不安のある保育士にとって、借り上げ社宅制度は月々の負担を抑えてくれる救世主となるかもしれません。

住む物件が限られてしまうという注意点はあるものの、「どうしても住みたい物件がある」というこだわりがないのであれば、うまく活用したい制度と言えるでしょう。

自治体によって制度を実施しているかどうか、また補助金額はいくらくらいになるのかといった点が変わりますので、まずは詳細を確認してみてください。

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