園 見 学 は 観 光 の あ と で 。
――― つけられている。
わたしは直感的にそう感じた。
最初は気のせいかと思ったが、どうもそうではないらしい。
いったい誰が、なんの目的で。
胸に手を当てても心当たりはまったくなかった。
間接視野で見る限り、つけている男はひとりのようだから、撒くことは難しくない。
しかし、それでは相手を特定することはできない。
わたしが頭をフル回転させながら対策を練っていると、
急に、
「あの、ちょっとよろしいでしょうか」
『え、あっ、はい―――』
「すみません、渡月橋まではどう行けばよいでしょうか?」
―――ここは、京都でも有数の名所である、嵐山。
世界中から観光客が詰めかける。
特に秋の嵐山の紅葉は、一度は見ておきたい景色である。
嵯峨嵐山駅を降りて、南出口へ。
そこから、トロッコ列車、竹林の道、渡月橋へ・・・。
出口を出てすぐに、人力車のお兄さんが声を掛けてくれる。
よく嵐山でよく見られる、いつもと変わらない光景が広がっていた――――。
しかし、今回はちょっと戻って北出口から出てみる。
今回、訪問する保育園に向かうためだ。
駅のロータリーから丸太町通りに出ると閑静な住宅街が広がっていた。
そのまま住宅街の中を通って5分くらい歩く。
ほどなくして、元気な大きな声が聞こえてきた。
北嵯峨高校の野球部の学生が、広いグラウンドでノックをしているのを見ながら歩いていると・・・
子どもたちの可愛い声が聞こえてきた。
今回訪問する、まこと幼児園の裏門、園庭から聞こえてきたのだ。
こちら側からは入れないのでそのまま歩く。
すぐ見える、旧嵯峨御所 大本山 大覚寺を見ながら、まこと幼児園に着いた。
元々、3歳以上の幼児園からスタートしているので「幼児園」という名前が残っているが、現在は0~5歳児の保育園である。
保育園に入ると、先生方が笑顔で挨拶してくださった。
そして坂口園長先生が、出迎えてくださる。
園長先生は、若い男性の先生だ。
そのまま、インタビューさせてもらう部屋に案内してもらった。
今回、3人の先生に集まってもらい、インタビューを始めた。
3人の先生は、くろべ先生と、いわた先生と、よしかわ先生。
――本日はお時間いただき、ありがとうございます。
それではまず、みなさんの自己紹介をお願いします。
いけだ先生)10年目で1歳児クラスを担当しています。
バドミントンを高校生の頃からやっています。今でも月一回地域の同好会に参加しているので、15年くらいになります。
嵐のファンで櫻井翔君が好きです!今年もコンサートに行きました。嵐の番組観覧にも何度か参加したことがあります。
もりした先生)2年目で4歳児クラスを担当しています。
お休みの日は友だちとちょっと遠くまでドライブに行ったり、この間は名古屋へプチ旅行に行きました。
アドベンチャーワールドでイルカのショーを初めて見たときに感動して以来、それからは毎年行っています。
すぎもと先生)1年目で2歳児クラスを担当しています。
カフェ巡りが好きです。あとはカメラを持って出掛けたり、景色やカフェの写真を撮ってインスタグラムにあげています。
――プライベートなことまで教えて頂きありがとうございます。
今の時期クラスではどんなことをされていますか?
いけだ先生)園庭が広いので外遊びで思いっきり走ったり、『並ぶ』という練習も含め電車ごっこで列を作って遊んでいます。
もりした先生)この間八瀬に遠足に行きました。お散歩では大覚寺に行き、中に広場があるのでそこを走ったり、梅のお花を見たり竹の道を通ったりします。
すぎもと先生)2歳児から制服を着用するので、シャツを着てボタンを留めたり、頑張って練習しています。
――近くに大覚寺があり自然豊かなので子どもたちも楽しそうですね。
みなさんがまこと幼児園に初めて園見学に来たときはどんな印象を持ちましたか?
いけだ先生)園庭が広い!!と思いました。すぐそこで遊べて行事も園庭できると聞き、子どもが知っている環境、練習してきた場所で成果が出せるのがいいなと思いました。
もりした先生)行事の準備をしている時だったのですが、わいわい楽しそうにしていて仲が良さそうだなという印象がありました。
すぎもと先生)園児も先生も挨拶したら元気に返してくれて、子どもたちの表情も良くみんな楽しそうでした。
――最初の印象って大事ですよね。
では給食について教えてください。
いけだ先生)好き嫌いが多いのですが、おいしいです!全部食べられます!
嫌いなものが出てきても食べられるので味付けが食べやすいのかな~?
もりした先生)おいしいです、ほんとに。ヨーグルト、ゼリー、果物など献立によってデザートがつくのでうれしいです。
すぎもと先生)お腹いっぱい食べられます。午後からも頑張れます!
――調理の先生も子どもたちのことを考え、工夫して味付けをしているんですね。
では次に園長先生はどんな人でしょうか?
いけだ先生)自分の芯を持ってやりたいことを相談すれば、ちゃんと話を聞いてくれます。やりたい保育、子どもにさせたいことを尊重してくれます。
もりした先生)運動会の準備・練習で悩んでいた時に、気持ちが落ち着いてから話そうと声を掛けてくれて、2人で話したこともありました。やりたいことを実現するためにはどうしたらいいか改善点を一緒に考えてくれました。
すぎもと先生)直接保育しているところを見て、できていないことやもうちょっとこうしたほうがいいよとアドバイスをして下さる先生です。
――とてもいいお話が聞けました。ありがとうございます。
最後に就活生に向けて園のアピールをお願いします!
いけだ先生)若い先生が多く近い先輩がたくさんいるから相談しやすい環境だと思います!
もりした先生)まこと幼児園でしか経験できない行事がたくさんあるので楽しいですよ。
すぎもと先生)お泊り保育では川に入ってカニを探したり、竹ブランコを作ったり自然にたくさん触れられます。
どこまでも続く自然の中の道を歩く、まこと幼児園の先生と子どもたち―。
ここは本当に京都市内なのでしょうか、と疑いたくなる電柱1本無い風景。
カメラ片手に嵯峨嵐山巡りしたあとで、いっしょにまこと幼児園に行ってみませんか?
そこには、自然が広がる保育園と、子どもたちのことを一番に考えている先生たちが、きっとあなたを迎えてくれますよ。
ライター:斉木 将志 ほいコレコンシェルジュ