内田淑佳(うちだよしか)の保育道《第1回》【春を感じる】①

  1. 保育

4月、春です。

日本は学校が4月始まりなので、幼稚園、保育園も4月スタートです。
つまり、保育の学校に入学された皆さんが、就職をする時、この春を感じる季節が、新しい環境への第一歩を踏み出す季節ということです。
季節の中で、春が好き!という方も、たくさんいらっしゃるでしょう。
なんといっても暖かい!!そして、このスタートのイメージが私たちには深くインプットされています。
なにせ、モノゴコロついた時からずっと、4月は始まりの月だったのですもの。

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しかし、子どもたちはどうでしょう?
3月で今までのクラスが終わって、4月になったので進級しました、新しい年度の始まりです、を理解出来る年齢は………3歳~4歳くらいかな。
でも、まだまだ全体(1年という単位)をしっかりイメージ出来ているわけではありません。子どもはその日その時、目の前にあるものの存在が主です。
大人から説明される「進級」の意味をある程度(ぼんやり)とらえている感じです。

「1つお兄さん、お姉さんになった!」「変わった!」
もちろん、新入園児さんもいます。環境がガラリと変わる4月ですから、どうしても心も乱れ、私たちはそのこと(子どもが新しい環境に慣れる)にばかり、気をとられがちです。
大事なことですから。当たり前です。
ましてや、初めて保育の現場に出る先生にとっては、何もかもが新しいこと。
わからないことだらけ。でも仕事なんだから、ちゃんとやらなくちゃと思う。
そこで「上手く」やることにとらわれてしまう…。

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でも、私は皆さんに、4月こそ「春を感じて」欲しいなと思います。
園の周りには、春がいっぱいなんです。
実は、3月末から春の兆しが沢山あって、その頃はクラスとしても充実して過ごしているので、小さな春を発見する体験が出来ているのです。
桜のつぼみが膨らんでいるとか、つくしが顔を出しているとか、てんとう虫みつけた!とか。

ですから、4月になって新しいクラスになり、なんだかそれどころではなくなってしまい、その続きが体験できないのは、とても残念なことなのです。
子どもにとっては、「新しいクラスになった」という事実があるだけです。
そこに意味を持たせているのは大人だけ。

もちろん、意味があっても良いのですが、それよりも、大切なのは、季節を感じること。
だって、次の4月は1年も先なんですもの!!
どうやって、子どもたちにこの「春」という季節を感じてもらおうかな。
何よりも大切な保育者としての仕事は、実はこれなのです。

そして、子どもたちが、どんな風に春を感じているかな、と一人ひとり観察すること。
クラス全体が上手くまとまらないのは、一人ひとりを把握できていないから、なんですよ。
そうです。「保育」をちゃんとやらなくちゃ、と思って、「全体」をどう動かすかを考えてしまうから、「上手く」いかないのです。
「保育」をしようとする時、大切なのは、個々との関わりですよね。
この、基本的なことを忘れてしまうと、おかしなことになります。

これについては次回に詳しく書くことにしますね。

何年後かの4月、子どもたちに感じて欲しいなと思う「春」を、今、探してみてください。
そして、その時が来たら、今年の春を思い出してみてください。
きっと保育の役にたつと思いますよ!!

 

執筆者:【講師紹介】 内田 淑佳 先生